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牝系クイル(Quill)とは!マルゼンスキーの祖クイルを解説! [牝系]



クイル(Quill)は1956年生まれのアメリカ産牝馬です。
ファミリーナンバーは【5-g】です。
現役時代は26戦して14勝という成績を挙げ競走馬を引退しました。
今回は、牝系クイルについて解説します。


1.クイル(Quill)の血統!


父:Princequillo
父父:Prince Rose
父母:Cosquilla
父父父:Rose Prince
父父母:Indolence
父母父:Papyrus
父母母:Quick Thought

母:Quick Touch
母父:Count Fleet
母母:Alms
母父父:Reigh Count
母父母:Quickly
母母父:St. Brideaux
母母母:Bonus


2.クイル(Quill)牝系とは?


クイルはマルゼンスキーが出た牝系です。
子孫の多くが日本に導入され、世界的にも広がっています。
自身も米2歳牝馬チャンピオンに輝き、エイコーンステークス、マザーグースステークスなどを勝った活躍馬で、半姉カペレットは過去に本ブログで紹介した名繁殖牝馬です。

マルゼンスキーは名馬ニジンスキーを父に持つ持込馬です。
母シルはニジンスキーの仔を宿したまま30万ドル(当時のレートで約9000万円)の高額で落札され、日本にやってきました。

デビューから連勝を続け、朝日杯3歳ステークスでは2歳レコードタイムを樹立したマルゼンスキーでしたが、当時は持込馬にクラシックレース出走権利が無く、3歳時は裏街道を進むことになります。
ダービーを前にして主戦の中野渡清一騎手が「賞金なんかいらない。28頭立ての大外枠の外でもいい。ただダービーに出て、この馬の能力を確かめたい」と語ったのは有名な話です。
脚部不安もあって同時期の名馬トウショウボーイやテンポイントとの対決も実現せず、底を見せないまま8戦8勝の成績で引退しました。

その資質は種牡馬として発揮します。
ダービー馬サクラチヨノオー、菊花賞馬レオダーバンなど多くの名馬を出し、母の父としてもスペシャルウィーク、ウイニングチケット、ライスシャワーなどを出し成功を収めています。

その他の系統では、ハナズゴールが2014年に豪GⅠを勝利。
ブルーラッドやディラクエなど、近年は地方での活躍馬も目立っています。


3.クイル(Quill)の牝系図


Quill牝1956(14勝/エイコーンS/マザーグースS/メイトロンS/デラウェアH/ガーデニアS)
|First Feather牝1963(4勝)
||Run the Gantlet牡1968(9勝/マンノウォーS/ワシントンDC国際/ユナイテドネイションズH/ガーデンステイトS/ボーリンググリーンH/ケリーオリンピックH/タイダルH)
||Spring Is Here牝1972(6勝)
|||ダンスオブライフ牡1983(7勝/マンノウォーS)
||Quilting Bee牝1978
|||ロイヤルジェリー牝1989(3勝)
||||シャンハイジェル牝1998(1勝)
|||||ハナズゴール牝2009(6勝/オールエイジドS)
|Twill牝1964
||Desert Lass牝1975
|||グレイキル牝1981
||||グレイエミネンス牝1990(4勝)
|||||エミスフェール牝1996
||||||エミーズスマイル牝2004(3勝)
|||||||エミーズパラダイス牝2009(5勝)
||||||ディラクエ牡2005(4勝)
|シル牝1970
||マルゼンスキー牡1974(8勝/朝日杯3歳S/日本短波賞)
||マルゼンシル牝1976
|||マルゼンシーズ牡1992(5勝)
||マルゼンキール牝1981(1勝)
|||マルゼンラッド牝1991(4勝)
||||コンサートクィーン牝1998(3勝)
|||||ワタリキングオー牡2011(4勝)
||||ブルーラッド牡2006(11勝)
|||マルシンアモン牝1993(2勝)
||||ゴウゴウキリシマ牡2003(3勝/シンザン記念)
||||レッツゴーキリシマ牡2005(5勝/関屋記念)
|||プレシャスキール牝1995(1勝)
||||サンライズクォリア牡2007(3勝)
||モガミソロン牝1983(2勝)
|||アプレシェ牝1994
||||マルノマンハッタン牝2004(4勝)
Caucasus牡1972(9勝/愛セントレジャー/サンルイスレイS/サンセットH)
|Euryanthe牝1975
||Air Distingue牝1980(3勝/オマール賞)
|||ヴァーデビルレディー牝1987
||||アイシータカオー牝1998(6勝)
|||||カワキタコマンド牡2007(4勝)
|||Vettori牡1992(2勝/仏2000ギニー)
||Eastern Dawn牝1981(5勝/オマール賞)
|||ドーンズヘイロー牝1986
||||ナリタキングオー牡1992(5勝/京都新聞杯/スプリングS/共同通信杯4歳S)
|||Doppio Espresso牝1992(1勝)
||||Above the Odds牝1997(3勝)
|||||ビジューミス牝2004
||||||リトルゲルダ牝2009(7勝/セントウルS/北九州記念)
|||モーニングタイド牝1994(1勝)
||||マイネルモルゲン牡2000(7勝/京成杯オータムH/ダービー卿CT)
|||ドーンランサム牝1996
||||ブラッドバローズ牡2001(3勝)
||||キングストリート騸2006(7勝)
Last Feather牝1979(2勝/ミュージドラS)
||マラブー牝1989
|||セイントセーラ牝1994
||||シルクフェイマス牡1999(9勝/AJCC/京都記念/日経新春杯)
||||ケンブリッジエル牡2006(4勝)
|||ビワグッドラック牝1995(3勝)
||Precious Feather牝1997(5勝)
|||オーサムフェザー牝2008(10勝/BCジュヴェナイルフィリーズ/ガゼルS)


まとめ


以上が牝系クイル(Quill)についてでした。
名馬マルゼンスキーは、母シルのお腹(父はイギリスの3冠馬ニジンスキー)にいるままシルとともに落札され輸入されました。
当然、高額が予想された競りだったのですが、このセールでの上位3番目の高額、約9000万円という価格でした。
落札された1973年はハガキが10円の時代です。
現地の酪農業界誌には「有名な日本のウシ屋の橋本氏が、とてつもなく高額なウマを買った。どうやら気が違ったようだ」と紹介されていたそうです


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