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栗東留学の効果とは?栗東所属馬の強さの秘密は?徹底解説! [競馬予想手引書]



関東馬が関西圏のレースに出走する際、そのレースの数週間前からあらかじめ栗東に入厩し、栗東トレセンの施設で調教を積みレースに挑むことを栗東留学といいます。
GⅠ戦線におきましても栗東留学の効果が証明されています。
2009年の天皇賞春を12番人気単勝46.5倍で勝利したマイネルキッツが有名です。
ただし、栗東留学の効果は証明されてはいるものの、費用などのリスクもあるため、馬主の理解が必要となってきます。
今回は、栗東留学の効果などについてまとめてみました。

1.栗東留学とは!


●栗東留学のメリット


経験の浅い2~3歳馬や輸送を苦手とする馬の、輸送のリスクを回避するためだけの滞在競馬という狙いだけではありません。
馬の持つ能力・ポテンシャルを引き出すツールとして、栗東トレセンでの調教効果があげられます。
また、栗東留学直後のレースでは結果が出せなくても、栗東トレセンでの調教効果が次走、次々走で現れ好走する場合もあり、留学経験の効果は大きいといわれています。

●騎手の栗東留学


関東所属だった故・後藤浩輝騎手は栗東に長期間に渡り滞在、調教にも騎乗していました。
美浦と栗東のトレーニングセンターの違いを実際に騎乗することにより肌で感じる試みを行っていました。

2.栗東所属馬の強さのヒミツ!


●なぜ関西馬は強いのか


関西馬はなぜ強いのでしょうか。
その最大の要因は栗東の坂路にあるといわれてきましたが、次のような要因も考えられます。

●調教厩務員制度の効果


基本的に中央競馬の調教は、調教助手・騎手が騎乗します。
また、上記以外の厩務員も資格を取得すれば調教を行うことができます。
こうした、調教を行うことができる厩務員を調教厩務員(持ち乗り厩務員)といいます。
調教助手や騎手より小回りがきくことから、それぞれ1頭1頭の調教時間を増やすことができるメリットがあります。
関西では1980年代に調教厩務員の制度が導入実施されました。
しかし、関東では労働組合からの反発があったことから導人がかないませんでした。
西高東低の理由が、調教厩務員制度導入の遅れと、調教用の坂路コースの導入の遅れといわれています。
その後、関東では人数制限を設けて導入に踏みきり、調教時間の確保と調教内容の充実が図られています。

●栗東トレセンの水


栗東トレセンでは、地下水を汲み上げて水を供給しています。
その水の質や味が、馬に対し良い効果がでているのではないかといわれています。
ちなみに美浦トレセンでは、厩舎に大型浄水器を設置して供給しているところもあります。
美浦トレセンの水源は霞ヶ浦です。

●ローカル開催で地の利がある


栗東トレセンから小倉へは7時間半、新潟ヘは約6時間、中京ヘは2時間とかからずに行けます。
美浦トレセンから小倉ヘは19時間もかかるため、特にローカル開催時は関西馬のほうが関東馬に比べてレースの選択幅が広いのです。
地理的な差も関西馬の強さに一役買っています。

3.栗東留学の効果を見逃すな!


●栗東留学で成果を上げた主な競走馬


年・馬名・レース・着順・調教師・備考

2007
ビンクカメオ:桜花賞:⑭:国枝栄氏:欠走NHKマイルC1着

2008
ロジユニヴァース:新馬:①:萩原清氏:札幌2歳Sも連勝
ブラックエンブレム:秋華賞:①:小島茂之氏
プロヴィナージュ:秋華賞:③:小島茂之氏

2009
マイネルキッツ:天皇賞・春:①:国枝栄氏
フィフスペトル:ファイナルS:②:加藤征弘氏
クィーンスプマンテ:エリザベス女王杯:①:小島茂之氏
ダノンベルベール:阪神JF:②:国枝栄氏

2010
アパパネ:チューリップ賞:②:国枝栄氏
アパパネ:桜花賞:①:国枝栄氏
アパパネ:秋華賞:①:国枝栄氏
アパパネ:エリザベス女王杯:③:国枝栄氏
プロヴィナージュ:阪神牝馬S:②:小島茂之氏
アニメトバイオ:ローズS:①:牧光二氏
アプリコットフィズ:秋華賞:③:小島太氏

2011
ライステラス:チューリップ賞:②:和田正道氏:2010阪神JF③
ホエールキャプチャ:桜花賞:②:田中清隆氏:2010阪神JF②
ホエールキャプチャ:ローズS:①:田中清隆氏
ホエールキャプチャ:秋華賞:③:田中清隆氏
アパパネ:エリザベス女王杯:③:国枝栄氏

2012
アイムユアーズ:桜花賞:③:手塚貴久氏:2011阪神JF②

美浦の国枝栄厩舎が2002年の阪神JFに出走するソルティビッド(アパパネの母)を早めに栗東に連れて行ったのが最初とされます。
2007年の桜花賞で大敗したピンクカメオが次走のNHKマイルカップで一変したため、その効果に注目が集まるようになりました。

まとめ


以上が、栗東留学の効果などについてでした。
それにしても、ピンクカメオのNHKマイルカップは強烈な印象が残っています。
雨の中のレースは、勝利したピンクカメオが17番人気、2着馬が1番人気でしたが3着馬がなんと!18番人気。
3連単が970万馬券になりました!
ピンクカメオは結局、その後の2年間、引退まで勝利はありませんでしたが…。


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